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BlackBerry ブログ

この夏、猛威を振るった山火事がクライシスコミュニケーションについて教えてくれること

火の試練:山火事への対応がクライシスコミュニケーションについて教えてくれること

原文のブログはこちらからご覧いただけます。

猛威を振るう山火事は、混乱と破壊を引き起こします。火は乾燥した草原や森林から近郊の住宅地へと燃え広がり、人々やペットは自宅からの避難を強いられ、野生動物も焼け出されています。

米国においては、ロサンゼルス北部の最近の山火事(この記事の執筆時点では依然として燃え続けており、87% が鎮火された)により、メキシコからカナダまで延びる主要な幹線道路である州間高速道路 5 号線が通行止めとなりました。火災現場に非常に近い小学校を含め、強制避難命令に関する緊急ツイートが飛び交いました。

このようなことは、カリフォルニア州でのみ生じている訳ではありません。山火事は、スペイン、カナダ、フランスなどの国々でも発生しており、各国の政府は緊急事態宣言を発動しています。

私は消防や救急隊の同僚と密接に連携して働いてきた元警察署長として、火災に真っ正面から立ち向かう緊急対応要員や影響を受けたコミュニティに思いを馳せています。

自身の経歴から、さらに次のことも知っています。急速に拡大する山火事のような状況において、消火活動や自宅・学校からの避難を妨げる主な障害は、明確で調整されたコミュニケーションの欠如であるということです。

もしあなたが消防士であるなら、大規模なインシデントに対応するためには、地域、国、時には隣国にまたがって、相互支援を要請することが多くの場合不可欠であることを理解しておられることでしょう。

第一対応者として、大規模災害時に私たちの反応時間を遅らせる最大の障害の 1 つが、ユニファイドコミュニケーションの欠如であることを目の当たりにしてきました。このことは、緊急事態対応サービスが相互支援の下で提供される場合、特に大きな課題となります。私は、このような問題があまりにも頻繁に繰り返されるのを見てきました。

緊急通報受理機関は、この問題にどのように対処できるでしょうか。唯一の解決策は、タイムリーで、正確で、確定された情報を共有することです。ソーシャルメディアの投稿に基づいて次の行動を起こす訳にはいきません。むしろ、情報を共有して行動する前に、事実を確かめる必要があります。さらに、スピードが命です。このような重大インシデントの現場は複雑で目まぐるしいものであり、最も本質的なこととして、命を救えるかどうかは迅速なコミュニケーションに依存しています。

クライシスコミュニケーションが途絶える場所

あなたが緊急通報受理機関や重大インシデント対応チームに所属しているなら、適切な人材が適切な情報を入手してタイムリーに行動できれば、多くの場合、対応がより迅速なものとなることは十分ご承知のことでしょう。さらに近隣住民は、自宅を離れたり、避難所に避難することを余儀なくされている場合は特に、赤十字のような災害支援組織、あるいは友人や家族とつながり、常に情報を把握しておく必要があります。

しかし、多くの司法管轄区において、警察は 1 つのコミュニケーションプラットフォームに依存し、消防士や救急救命士は別のプラットフォームを使用し、救急車の乗組員はさらに別のものを使用する、という状態です。これらのギャップを橋渡しするために必要となる従来のコミュニケーションのボトルネック(電話)によって、この問題はさらに悪化し、ますます対応を遅らせることになります。

たとえば、インシデント指揮官は、現場にいる他の指揮官や専門家それぞれと電話で話し、山火事の状況、それに対応するチームの情報、避難状況や気象情報などの事実を収集するために、毎回 10 分程の時間を費やすかもしれません。山火事や遠隔地の緊急事態においては、相互支援を要請している場合は特に、各種機関によって使用される無線チャネルが異なることも問題となります。

これらすべてのことが、関係する種々の問題とからみ合って時間を奪います。それは、大規模な山火事のような災害時に最も失ってはならないものです。そして、すべてのコミュニケーションを調整する堅牢な手段がなければ、さらに別の重要なものが失われることになります。それは完全な監査証跡です。

この 21 世紀に、そしてあらゆる種類のコミュニケーション手段が揃っている中で、私たちが未だに効果的かつ効率的にコミュニケーションを行うのに苦戦していることに驚かされます。しかし、このままでいる必要はありません。テクノロジーが緊急時対応の状況を変えつつあります。

最新の重大イベント管理コミュニケーション戦略

効果的な重大イベント管理(Critical Event Management/CEM)コミュニケーション戦略およびプラットフォームを導入することで、第一対応者および緊急対応機関を、サイロ化されボトルネックとなっているコミュニケーションから解放することができます。さらに、一部の機関が利用しようとする消費者グレードのアプリを使用するリスクも排除できます。私がこのことに言及するのは、プロフェッショナルグレードの CEM システムおよび戦略が実際に役立つ様子を見てきており、それが強力な違いを生み出すことを経験しているためです。

CEM システムの仕組み:

  • 火災対応機関が重大インシデントを宣言します。
  • 一度の通知で、司令部は対応者とパートナーに、正確な場所、インシデントの種類、存在する危険、現場へのアクセス、死傷者の数と重症度、および現場にいる緊急通報受理機関を迅速かつ容易に知らせます。
  • 重大イベントの通信が途絶えても不思議ではありません。これは双方向のシステムであるため、受信者はメッセージを受信したことをワンクリックで確認できます。
  • さらに、インシデントのジオフェンスエリアにいる一般市民のメンバーに即座に通知を送信することもできます。彼らは所定の場所に避難する必要があるでしょうか ? 直ちに避難すべきですか ? 空中消火機を待機していますか ?

こうしたメッセージングプラットフォームには、政府機関、教育機関、職場におけるあらゆる種類の緊急時事態に対応するアプリケーションがあります。実際、ますます多くの機関や部門が、このような種類の CEM プラットフォームを採用するようになっています。

CEM コミュニケーションの前進

CEM コミュニケーションプラットフォームの目的は、いつでもどこでも必要なときにタイムリーで正確な情報を入手し、それを必要とするすべての人と共有することです。第一対応者が可能なかぎり効率的かつ効果的に、そして安全に職務を果たし、さらに一般市民を助けることができるよう、利用可能な最高のツールを提供することが非常に重要であると私は確信しています。

最新の CEM システムは、その目標を達成するための中核にあり、CEM プロバイダーである BlackBerry が、そのような取り組みに大いに貢献し、世界中の緊急通報受理機関のチームによる救命活動をサポートしていると固く信じています。

BlackBerry AtHoc について

調査会社のフロスト & サリバンは、BlackBerry® AtHoc® CEM プラットフォームを都市の安全性分野における 2021 テクノロジー イノベーション リーダーシップ アワードに選出し、AtHoc をクラス最高の CEM ソリューションであると認定しました。さらに、AtHoc はグレーターマンチェスター警察と共同で、2021 年の「Mobile Innovation of the Year」と 2022 年の「Best UK Public Sector Project in 2022」を含む 2 つの英国国立テクノロジー賞を受賞しました。また、AtHoc は米国の StateRamp 認定を取得しています。 

詳細については、こちらをご覧いただくか、@AtHoc をフォローしてください。

 

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    Chris Ullah

    About Chris Ullah

    Chris Ullahは、元警察庁長官で、BlackBerry AtHoc Critical Communicationsのソリューションエキスパートです。