原文のブログはこちらからご覧いただけます。
ある 10 代のハッカーによる Uber 社の侵害が発覚してから、わずか 2 日後、同社はこのインシデントについて、すべての組織が知っておくべき事実を明らかにしました。それは、サイバー攻撃の際には組織のコミュニケーションツールが侵害される可能性があるということです。
Uber 社は、攻撃者がネットワークで足場を確保した後の行動を次のように説明しています。
「その後、攻撃者は他のいくつかの従業員アカウントにアクセスし、最終的に G-Suite や Slack などの各種ツールに対する特権を獲得しました。そして、全社向けの Slack チャネルにメッセージを投稿し…（後略）」
この事例では脅威アクターが自ら存在を明かしていました。しかし、多くの場合はそのようなことはなく、脅威アクターが姿を隠したまま、攻撃に対するインシデント対応や経営陣の反応を密かに監視する可能性があります。
データ侵害時のコミュニケーション
BlackBerry のインシデント対応チームは、データ侵害の発生時に数多くの組織が犯す過ちとして、「Slack やメールなどの一般的なコミュニケーションチャネルが安全であると考えること」を指摘しています。
セキュリティインシデントに関するコミュニケーションは、その発信元がセキュリティチームであれ広報チームであれ、通常は機密事項であり、慎重に扱う必要があります。組織の対応を攻撃者自身に開示することは、何としても避けなければなりません。しかし、BlackBerry のチームはこの状況を何度も目の当たりにしています。
Teams や Slack のような日常的なコミュニケーションプラットフォームは、緊急時に使用する目的では作られていません。そのため、攻撃件数の増加にも表れているように、災害や重大事象の際には信頼性が失われる可能性があります。
コミュニケーションシステムのバックアップを用意することは、今やデータのバックアップを取るのと同じくらい大切なことです。インシデントの際にはコミュニケーションが極めて重要となるためです。
外部のコミュニケーションプラットフォームによるリスクの軽減
これまでの内容を踏まえると、緊急時でも信頼できるコミュニケーションツールを含んだ形で、堅牢な事業継続計画と行動計画を立てることがやはり必要であると言えます。このような「帯域外」のコミュニケーションを事前に計画しておくことは極めて重要です。こうしたシステムにより、組織の内部システムがダウン、あるいは侵害された場合でも、従業員と組織が継続的にコミュニケーションを行えるようになります。
現在では、事業継続計画の一環で外部のコミュニケーションツールを導入する組織がますます増えています。
そのようなツールを評価する際には、以下に示す 4 つの重要なポイントを考慮しましょう。
- 暗号化は必須です。プラットフォームがすべてのメッセージを暗号化することを確認しましょう。
- 大規模事象の際の配信能力はどうでしょうか。多くの顧客が同じ事象に対処している場合でも、ツールからの情報配信が可能でしょうか。
- 気象、消防、法執行機関など、さまざまな情報源からの複数の情報をツールに取り込めるでしょうか。
- カスタマーサポートの評判はどうでしょうか。
信頼性の高い緊急時コミュニケーションソリューションを導入すれば、組織はあらゆる種類のインシデントに対応できるようになります。BlackBerry® AtHoc® はオフプレミスでホストされ、組織の内部 IT インフラから独立しています。AtHoc は緊急時にも組織のコミュニケーション機能を維持できるだけでなく、FEMA の統合公共警報システム（IPAWS）やカナダの全国公共警報システム（NAAD）とも統合されています。
.png)
