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BlackBerry ブログ

BlackBerry、ホワイトハウスのサイバーセキュリティ戦略を歓迎

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ホワイトハウスは今週、安全でセキュアなデジタルエコシステムのあらゆるメリットを確保するための国家サイバーセキュリティ戦略を明らかにしました。AI-driven cybersecurity(AI 駆動型のサイバーセキュリティ)とセキュアな IoT ソフトウェアの世界的なリーダーである BlackBerry は、私たちすべてにとってよりセキュアでレジリエントな未来の構築に焦点を当てたこの戦略を歓迎します。

この戦略では、「急速に進化するこの世界は、より意図的かつ協調的で、より十分なリソースを持つサイバー防御アプローチを必要としている」と述べられています。また、「サイバーインシデントの影響を未然に阻止または軽減するための事前対策への投資」の必要性が強調されています。弊社もこれが重要であることに同意します。
 

米国の国家サイバーセキュリティ戦略の 5 つの柱

新たな戦略は、以下に示す 5 つの柱を中心としたコラボレーションの構築と強化を目指しています。

1.  重要なインフラストラクチャの防御 — これには、重要なすべてのインフラ部門での効果的なサイバーセキュリティ対策およびツールの導入、規制の調整によるコンプライアンスの負担の軽減、官民のコラボレーションの迅速な実現、連邦ネットワークの防御および最新化、連邦のインシデント対応ポリシーの更新が含まれます。

2.  脅威アクターの分断・解体 — この対策では、国力のあらゆる手段の戦略的な使用による攻撃者の分断、スケーラブルなメカニズムによる分断活動への民間部門の取り込み、国際的なパートナーと足並みを揃えた包括的なアプローチによる ransomware(ランサムウェア)の脅威への対処が行われます。

3.  セキュリティとレジリエンスを推進する市場要因の形成 — これには、プライバシーおよび個人データのセキュリティの促進、IoT サイバーセキュリティの改善、ソフトウェア製品およびサービスに対する責任の転換によるセキュアな開発手法の促進、連邦助成プログラムによるセキュアでレジリエントな新たなインフラストラクチャへの投資の促進が含まれます。

4.  レジリエントな未来への投資 — 定められた目標には、インターネット基盤およびデジタルエコシステム全体におけるシステムの技術的な脆弱性を軽減すると同時に国境を越えたデジタル弾圧に対するレジリエンスを強化すること、AI(人工知能)、ポスト量子暗号化、デジタル ID ソリューションなど、次世代のテクノロジーのためのサイバーセキュリティ研究開発に優先的に取り組むこと、クリーンエネルギーインフラストラクチャにサイバーセキュリティを積極的に組み込むこと、多様で強固な国家サイバー人材を開発することが含まれます。

5.  国際的なパートナーシップの構築による共通の目標の追求 — これは、国際的な連携やパートナーシップを活用してデジタルエコシステムの脅威に対抗すること、平時と危機時の両方におけるパートナーのサイバー脅威への防御力を高めること、同盟国やパートナーと連携して、情報通信技術ならびに運用技術(OT)製品/サービスのグローバルサプライチェーンをセキュアで確実かつ信頼性の高いものにすることを意味します。
 

サイバーセキュリティは経済および国家の安全保障に不可欠

今やテクノロジーは、私たちが個人として、また組織として携わるほぼあらゆる行為と密接に関連しています。

弊社は、「サイバーセキュリティは、経済の基本的機能、重要なインフラストラクチャの運用、民主主義および民主的な制度の強さ、データと通信のプライバシー、そして国防に不可欠である」とする国家サイバーセキュリティ戦略に同意します。

事前対策的なサイバー防御の最も効果的なアプローチは、ゼロデイマルウェア攻撃を未然に阻止する成熟した AI ベースのソリューションを必要とする、と弊社は考えています。そして BlackBerry のお客様は、このアプローチが実現可能であるだけでなく、Cylance® AI を活用した弊社セキュリティソリューションのポートフォリオを通じてすぐに利用可能であることをすでにご存じです。
 
たとえば、過去 3 か月間に、Cylance AI を活用した BlackBerry® エンドポイントセキュリティソリューションは、マルウェアベースのサイバー攻撃を 170 万件以上阻止しています。これらの脅威に含まれていた固有のマルウェアサンプル数は 133,695 個に上ります。日単位、時間単位の平均数に換算すると、1 日あたり 1,485 個、1 時間あたり 62 個の新種のマルウェアサンプルが阻止されたことになります。分単位で言えば、平均して 1 分につきおよそ 1 個の新しいマルウェアサンプルが阻止されました。

詳細については、最近のグローバル脅威インテリジェンスレポート(日本語版)をご覧ください。
 

国家サイバーセキュリティ戦略の実施

新たな National Cybersecurity Strategy(国家サイバーセキュリティ戦略)は、今この戦略を取ることが非常に重要である理由を次のように見事に捉えています。

「世界はデジタル依存の深化という新たな局面を迎えています。新たなテクノロジーやこれまで以上に複雑で相互依存性の高いシステムによって、今後の 10 年間に劇的な変化が推進されることで、人類の繁栄・隆盛の新たな可能性が開かれることが見込まれますが、同時に不安定なシステムがもたらすシステミックリスクも増大するでしょう。」

弊社も全面的に同意します。弊社は、国家サイバー長官室(Office of the National Cyber Director:ONCD)、連邦議会、業界と緊密に連携して、今日の複雑なサイバー脅威に対する国家のサイバーレジリエンスの強化に取り組めることを心待ちにしております。

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Masaki Kasuya

About Masaki Kasuya

サイランスのAPAC チームの一員として、マルウェア解析やブログの執筆を担当している。E-コマース会社のセキュリティエンジニアとしてキャリアを開始し、マルウェア解析、インシデントレスポンス、侵入テスト、コーポレートITセキュリティの実践的な経験を積んだ。彼の博士論文はステルス性の高いマルウェアの特徴的な振る舞いを誘発する手法に関する研究をまとめ、大学院在籍中に学生論文賞、最優秀学生発表賞を受賞した。GREM、GCFA、GCIH、GCIA及びGMOBを保持している。